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重金属廃水の処理

高度処理とコスト削減『硫化物法』で実現する、多様な処理システム

従来の水酸化物法では達成されない高度処理、還元剤としての機能も発揮する廃水処理剤。
今後益々厳しくなる排出規制、現行法による処理不全、漸増する処理コストなど、廃水処理に関わる諸問題に対応するため、硫化物法の導入をご検討下さい。

硫化物法について

弊社は、水硫化・硫化ソーダを使用した重金属含有廃水の処理方法として、「硫化物法」を提案しています。
『硫化物法』とは、重金属を含む廃水に一定条件下で水硫化ソーダ等を添加し、重金属を硫化金属として不溶化し、固液分離する方法です。
この硫化物法は、一般的な水酸化物法と比べ、以下のメリットが期待できます。

  • 重金属の高度処理、場合によってはppbからpptオーダーまで処理可能
  • 処理コストの低減(スラッジ減容化、薬剤コストの削減)
  • 低濃度から高濃度まで、幅広く処理できる(特に、数百~数万ppm 程度の高濃度廃水に有効)
  • 回収スラッジのリサイクル(山元還元)
  • 水銀,砒素,カドミウム,銅,亜鉛,ニッケル,鉛,クロム(Ⅵ)など、他種類の重金属を単独もしくは混合処理することが可能

処理フロー

水硫化ソーダを用いた重金属廃水処理フロー例
一般的重金属廃水処理フロー

水硫化ソーダの添加制御について

水硫化ソーダ添加量とORPの関係(pH一定)
水硫化ソーダ添加量とORPの関係(pH一定)

「水硫化ソーダの添加量をORP値で制御する機構」
重金属含有廃水の多くは酸化雰囲気(プラスのORP値)ですが、そこへ還元物質の水硫化ソーダを添加すると、ORPはマイナス側へ移行します。しかし、廃水中に重金属イオンが存在する場合は、水硫化ソーダは重金属イオンと反応することで消費されるため、いったんマイナス側に移行したORP値も、瞬時にプラス側に戻ります。
引き続き水硫化ソーダを添加していくと、廃水中の重金属イオン濃度が徐々に低くなり、最終的に濃度0になった段階で、ORP値が完全にマイナス側に移行し、戻らなくなります。
このORPの動きを利用して、水硫化ソーダの添加量を重金属イオンの量に見合っただけ添加することが出来るのです。

硫化物法 処理例
高濃度亜鉛廃水 高濃度銅廃水

特定の重金属を含む廃水の処理

ヒ素

水硫化ソーダを用いることにより、希薄砒素含有廃水の処理が可能です。
また処理時に発生するヒ素含有スラッジも、条件によってはリサイクルできます。

処理例 廃水① 廃水②
廃水中のAs濃度(mg/L) 8.34 1.52
処理後のAs濃度(mg/L) <0.1 <0.1

モリブデン

水硫化ソーダを用いることにより
これまで処理困難だったモリブデン含有廃水の処理が可能になりました。

処理例 廃水① 廃水②
廃水中のMo濃度(mg/L) 460 1,050
処理後のMo濃度(mg/L) 0.54 25.0

安全な処理方法 導入のために

水硫化ソーダ、硫化ソーダなどの硫化剤は、前述のとおり大変有用な処理薬剤である反面、廃水処理場および施設での取り扱いや条件によっては、硫化水素ガスが発生する危険性が伴います。
硫化水素ガスの発生を防ぐ処理方法、設備対策などは、当社から提案させていただきます。硫化物法をご検討される際は、是非 当社までお問い合わせ下さい。